尿道閉塞で8歳の雄ネコが来院しました。
ペニスの先に(写真1)で示した、1-2mmの結石が付着していました。
オーナーに話を聞くと、尿道閉塞は初めてだが以前より頻尿になることはあったそうです。

ペニスの先に付着していた結石をプレラレートに乗せました。(写真1)

結石を顕微鏡でみましたが診断はつかないため
検査センターで分析を依頼しました。
後日、リン酸Mgアンモニウム(ストロバイト)98%以上と回答があり
ストロバイト結石という診断がつきました。

尿検査ではpH7.0、潜血(++)、蛋白(++)、比重1.024(写真5)で
沈査では赤血球、好中球がみられましたが
ストロバイト結晶は陰性でした。
ストロバイトはアルカリ尿で生成されます。
この症例は尿pH7.0なのでオーナーには尿を酸性化する食事療法を薦めました。